広島ロータリークラブ様にて、けん玉について講演(卓話)させて頂きました
2025年5月27日、広島ロータリークラブ様にて、けん玉について講演(卓話)させて頂きました。
卓話実施にご助力頂きました皆様に感謝申し上げます。
以下に卓話サマリーを紹介させて頂きます。
1. 活動紹介+けん玉披露
廿日市市でのけん玉ワールドカップ競技運営や、けん玉検定、そして年末のNHK紅白歌合戦のけん玉企画の運営等をしている団体です。紅白では、「大皿」に乗せるだけですが、ゴルフでいえば、30㎝のパットでしょうか。注目される生放送で、100人以上が連続で成功させるのは、想像以上の難しさがあります。(少し、けん玉披露させて頂きました)
2. けん玉発祥の地・廿日市
けん玉のような遊び道具は世界中に存在します。イヌイットには、動物の骨に穴をあけたけん玉があり、また、フランスでは「ビルボケ」と呼ばれるけん玉が、16世紀以降幾度となく大流行しています。形状は、棒と玉だけ、または、カップと玉だけのような単純なものでした。
現在のような、お皿が3つあるけん玉の原型は、当時、呉市に住んでいた江草濱次さんが考案し大正8年5月14日に実用新案として正式登録されました。大正10年頃より廿日市市の木工所にて量産が始まり、全国へと広まったとされます。
3. けん玉の現在
この日本のけん玉が、SNSや動画サイトの発達に伴い2010年頃より世界中で人気となりました。私自身も、海外の大会や、普及活動にでかけ、25カ国以上に赴いています。
そして2014年、けん玉発祥の地ともされる廿日市市にて、けん玉ワールドカップがスタートしました。
4. けん玉ワールドカップ廿日市の現状
初年度の2014年には、100名程度だった出場者も、2024年には948名となり、人気の高まりを感じます。累計38の国と地域から海外選手が来日しています。これからも、世界一を決める大会としての在り続けたいと思っております。
5. 課題
大会の認知度はまだまだ低く、「けん玉といえば、紅白歌合戦」が先に挙げられます。
また、大会には優勝賞金50万円があるものの、世界トップ選手や保護者に対して、夢を与えきれず、業界としての未成熟さが残ります。多くのご協賛企業様の確保、そして、行政とのより強固な協力体制を築くことが、もう1つ次のステージへと繋がる鍵かと認識しています。
また、海外でも各地で大きな国際大会が開催されるようになり、けん玉ワールドカップ廿日市といえど、競争の中に晒されており、その価値を保ち続ける事は容易ではありません。
今年から、世界中のけん玉大会と調整し、年間を通じた世界一決定戦として分かりやすくなるよう、11月開催に変更しました(これまでは7月)。
6. これからの夢
けん玉ワールドカップを運営していますが、けん玉は、上手な人だけのものではありません。
私たちの理念は、けん玉で「みんなの日常に『楽しい!』がもっとある社会づくり」に貢献する事。けん玉が、年齢も、国籍も、性別も、けん玉の技術レベルも関係なく、楽しめる遊びであり続けなければ、消えてしまう可能性があります。昔、フランスで大流行した「ビルボケ」も、今では誰も遊ばないように・・・。広島で誕生したこの「けん玉」が、1000年後も遊び続けられていることが夢であり、その環境を今整えることが、私の使命だと感じています。
2025年5月27日
(一社)グローバルけん玉ネットワーク
代表理事 窪田保